なおです。
今回はM5Stack社の「Cardputer ADV」をレビューします。
今年の5月にKickstarterでファンディングされた最新の「CardputerZero」もバックして到着を楽しみにしているのですが、まずはこのADVモデルで遊んでみることにしました。初めて見たときは昔のポケコンを彷彿とさせるデザインに、強烈な懐かしさが込み上げました。
5000円ちょっとというお手頃価格ながら、ガジェット好きの心をくすぐるこの製品の魅力をたっぷりお届けします。
デザインと外観について
箱を開けた瞬間に驚くのは、その圧倒的な小ささです。重量はSDカードなしで約83gと非常に軽量で、気軽に持ち歩けます。一般的なカードとサイズを比較してみましたが、厚みがあるため財布には入らないものの、間違いなくクレジットカードサイズに収まっています。
この小さな筐体に1.14インチ(240 x 135px)のディスプレイと、56キー(4×14)の物理QWERTYキーボードがぎゅっと詰め込まれています。上部にはSDカードスロット、電源スイッチ、そして拡張コネクタが配置され、側面にはType-Cポートとスピーカーも備わっています。
裏面にはピンアサインと回路図が印字されており、ハードウェアをいじるユーザーにとって非常に親切な設計です。スパイ映画の小道具のような見た目は、デスクに置いているだけで所有欲を満たしてくれます。
使用感とメリット
Cardputer ADV最大のメリットは、購入してすぐに遊べる手軽さと、カスタマイズ性の高さです。初期状態でハードウェアテスト用のアプリ(Scan、Record、Chatなど)が入っており、起動も非常に高速です。
特に面白いのが「M5Burner」というソフトウェアを使ったファームウェアの書き換えです。本体の「Go」ボタンを使ってダウンロードモードにし、PCと接続するだけで、世界中の有志が開発したプログラムを簡単にインストールできます。
私は普段からDAPやポータブルDACなどオーディオ環境にはこだわる方なのですが、今回はCardputer ADVを「昔懐かしのWinamp風デザインのMP3プレイヤー」にするファームウェアを入れてみました。初代モデルからオーディオ機能が強化され、3.5mmヘッドホンジャックやアンプが追加されたため、SDカードに音楽を入れるだけで立派な音楽プレイヤーになります。
また、ESP32-S3プロセッサやジャイロスコープなど基本スペックも充実しています。QMK/VIA対応の自作キーボードにハマっている身としては、ゆくゆくはJLCPCBなどを利用してオリジナルのキーボード基板作りに挑戦する際のプロトタイピング端末としても夢が広がります。
気になった点(デメリット)
使っていていくつか気になった点もあります。まず、画面の明るさや発色については、一部白飛びして見えることがありました。ディスプレイは極小なので、長時間のテキスト確認などには向いていません。
また、オーディオ面では標準搭載されているオーディオコーデック(ES8311)がモノラル仕様のため、そのままではステレオ再生ができない点が少し残念です。とはいえ、専用機ではない5000円のガジェットとしては十分に音が出ますし、ハードウェアのピンアサインが公開されているため、自分で高音質化の改造を施す楽しみが残されているとも言えます。
キーボードに関しても、独自の配列で56キーが敷き詰められているため、両手でホールドしながら親指で入力するスタイルになります。違和感なく入力はできますが、長文打鍵には向かないでしょう。
まとめ
Cardputer ADVは、入出力、演算、記憶、といったコンピューターの基本機能が手のひらサイズに収まった、ロマン溢れるデバイスです。
デフォルトのままM5Burnerでお手軽にアプリを書き換えて遊ぶもよし、公開されている拡張ポートを利用して本格的なIoTデバイスや自作基板の制御中枢として使うもよし。電子工作の入り口としても、ガジェット好きのおもちゃとしても非常にコストパフォーマンスの高い一台です。
□ Cardputer ADV
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いきなり高度な開発は難しくても、まずはMP3プレイヤー化など簡単なところから始めて、電子工作の世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
それではまた、次のガジェットで。


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